下回り

車の下回り点検の重要性とその費用を解説します!

車の下回り点検は大事

頻繁に車を運転する人にとって、車の定期的なメンテナンスは欠かせないものです。

特に、車の下回りは道路との接触面が大きく、様々な要因によってダメージを受けやすいため、定期的な点検が必要不可欠と言えます。

車は常に摩耗していると考えておいてくださいね。

本記事では、車の下回り点検について、その重要性と費用について解説します。

車の下回り点検はかなり重要です

重要

車の下回り点検とは、車の底面にある部品やパーツの点検を指します。

下回りの点検は、車の法定点検の一部として実施されます

法定点検(12ヶ月点検および24ヶ月点検)には、車両の安全性と適切な機能を確保するために多岐にわたる点検項目が含まれており、その中に下回りの点検も含まれているってことですね。

車の下回りには、エンジン、タイヤ、ブレーキ、サスペンション、エキゾーストシステム、フューエルシステムなど、多くの部品があり、これらの部品は、悪路や穴・石ころ・塵・水などの要因によってダメージを受けやすく、定期的な点検が必要です。

車の下回りの点検それのみは必ずしも「法律で義務付けられている」わけではありませんが、非常に重要です。その理由は安全性に直結するからです。

例えば、ブレーキシステムが故障している場合、急停止ができなくなり、事故につながる可能性がありますし、同じ様に、タイヤが摩耗している場合グリップ力が低下し、車両の安定性が損なわれスリップ事故の危険性が高まります。

また、サスペンションが破損している場合、車両の走行安定性が低下し、コントロールが難しくなるため運転者にとって非常に危険というわけです。

生と死を分ける重要なポイントになりうるといっても決して言い過ぎでないものが、車の下回り点検なんです。

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車の下回り点検の主な内容

車の下回りの主な内容は以下の四つとなってます。

  1. サスペンションとブレーキの点検
  2. タイヤの状態確認及び車両安定性の点検
  3. 各部のオイル漏れの点検
  4. エギゾーストシステムの点検

順にみていきましょう。

サスペンションとブレーキの点検

車の下回りの点検において、サスペンションとブレーキは、安全性を担保する非常に重要な部品です。

サスペンションは車両の振動や衝撃を吸収し、乗り心地を向上させる役割を持っていますし、ブレーキは車両を安全に停止させるための重要なパーツとなっています。

これらの部品が正常に機能していることを確認するために、定期的な点検が必要ということですね。

タイヤの状態確認と車両安定性の点検

タイヤは、車両を地面に接地させる役割を持っています。

タイヤの状態が悪い場合、グリップ力が低下して、車両の安定性が低下するため事故のリスクが高まります。

ですので、タイヤの摩耗やパンク、バルブの漏れなど、問題がある場合は交換する必要があります。

各部のオイル漏れの点検

車の下回り点検では、各部のオイル漏れの点検もチェックします。

エンジンオイル、ミッションオイル、デファレンシャル(デフ)オイル、ブレーキオイル等です。

オイル漏れの原因としては

  • オイルシールやホース類のゴム系部品の劣化
  • オイルパイプなどの腐食
  • 走行時、障害物に接触してできた傷によるもの

などがあります。

また、オイルとは違いますが、エンジンの冷却水である「クーラント」の漏れもチェックします。

オイルやクーラントの漏れは大きな故障の引き金となります!

クルマをリフトアップし、下から見ないと発見できないことも多いので重要な点検項目です。

エキゾーストシステムの点検

エキゾーストシステムは、排気ガスを処理するための部品でこれまた重要です。

エキゾーストシステムに問題がある場合、排気ガスの処理が不十分になり、環境への影響が懸念されます。

また、エキゾーストシステムに穴が開いている場合、排気ガスが車内に流れ込み、健康被害を引き起こす可能性があります。

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車の下回り点検のタイミング

車の下回り点検のタイミングは、車両の年式や走行距離・道路状況や天候条件など、様々な要因によって異なりますので一概に「この時期がベスト!」というものはありません。

しかし、一般的には5,000kmから8,000km毎に点検を行うことが推奨されています。

また、車両のオーナーズマニュアルには、点検の項目と頻度が記載されているため、参考にすることができます。良い機会ですのでチェックしておきましょう。

それと、これは当然の話ですが、車の下回りから何か異音がするとか、ブレーキのききが悪い気がするなど、少しでも不安を感じたら、走行距離など気にせずお近くの整備工場やディーラーにすぐ持ち込むようにしてくださいね。

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車の下回りの点検だけ行うのもできる

車の下回りだけ点検してもらうことももちろん可能です。

ディーラーや整備工場に連絡し、「車の下回りのみの点検を依頼したい」と伝えることで、特定の部位に焦点を当てた点検サービスを受けることができます。

特に、錆びや腐食が気になる場合や、異音がする場合、事故や接触後の確認、長距離運転前の確認などに有効です。

車の下回りだけの点検を依頼する際の注意点をいくつか説明します。

まず、信頼できる整備工場やディーラーを選ぶことが重要です。

口コミや評判を確認してから依頼することで、安心して点検を任せることができます。信頼性の低い整備工場では、適切な点検や修理が行われない可能性があるため、慎重に選ぶことが必要です。

次に、点検の内容と費用について事前に確認することを忘れないようにしてください。

下回りの点検には、ブレーキシステム、サスペンション、排気系統、ステアリング機構、燃料ライン、フレームのチェックなどが含まれますが、依頼する整備工場やディーラーによって具体的な内容や料金が異なります。詳細を確認して納得してから点検を依頼することが大切です。

点検後の報告にも注意が必要です。

整備士から点検結果の報告を受ける際、不具合が見つかった場合には修理や部品交換の提案を受けますが、その内容について詳しく説明を求めることが重要です。理解できない点や納得できない点があれば、遠慮せずに質問してください。

最後に、車の使用環境や走行距離に応じて定期的に点検を受けることを心掛けましょう。

特に、冬季に塩化カルシウムが撒かれる地域や、長距離運転を頻繁に行う場合は、下回りの劣化が進みやすいため、定期的な点検が必要です。これらの注意点を守ることで、車の下回りの点検を効果的に行い、安全で快適なドライブを維持することができます。

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車の下回り点検費用の内訳

車の下回り点検には、以下のような費用がかかりますので確認していきましょう。

  1. パーツの点検や修理費用
  2. 点検料金
  3. 追加作業や診断費用

順にみていきます。

パーツの交換や修理費用

車の下回り点検にかかる費用として、パーツの交換や修理費用がまず挙げられます。

車の下回りには、多くの部品があり、これらの部品の交換や修理には、それなりの費用がかかります。

たとえば、ブレーキパッドの交換には、部品代と工賃が必要ですし、マフラーの交換もそれなりの金額がかかってきます。

代表的なものを下記の表にまとめてみました。

項目 費用相場(円)
ブレーキパッド交換 20,000 ~ 40,000
ブレーキディスクローター交換 1枚あたり 10,000 ~ 20,000(前後合わせて 40,000 ~ 80,000)
ショックアブソーバー交換 1本あたり 15,000 ~ 30,000(前後合わせて 60,000 ~ 120,000)
サスペンションブッシュ・リンク交換 5,000 ~ 15,000
マフラー交換 50,000 ~ 100,000
排気管修理・交換 20,000 ~ 50,000
錆び・腐食の補修 10,000 ~ 50,000
ステアリングギアボックス交換 100,000 ~ 200,000
ステアリングリンク・タイロッドエンド交換 1箇所あたり 10,000 ~ 30,000
ドライブシャフトブーツ交換 1箇所あたり 5,000 ~ 15,000
ドライブシャフト交換 1本あたり 20,000 ~ 60,000
燃料ホース交換 1本あたり 5,000 ~ 10,000
燃料パイプ交換 10,000 ~ 30,000
フレーム・シャーシ補修 10,000 ~ 100,000以上
エンジンオイル漏れ修理 20,000 ~ 50,000
トランスミッションオイル漏れ修理 30,000 ~ 60,000
デファレンシャルオイル漏れ修理 30,000 ~ 60,000

これらの費用は、車種や修理内容、地域や整備工場によって異なることがあります。

おおよその目安なので、その点ご注意ください。

点検料金

車の下回り点検にかかる費用として、次に、点検料金があります。

車の下回りは、専門的な知識が必要なため、我々専門家による点検を受ける場合は点検料金が必要です。

点検料金は、車の種類や点検内容および地域や整備工場によって異なってきますが、相場は下記の通りです。

項目 点検料金相場(円)
基本的な下回り点検 5,000 ~ 15,000
ディーラーでの下回り点検 10,000 ~ 20,000
高度な診断および細かな部品の点検 20,000 ~ 25,000

これらの費用には、サスペンション、ブレーキ、排気系統、ステアリング機構、燃料ライン、フレームなどの点検が含まれます。

点検の内容や車の種類、また整備工場の料金体系によって費用が変動するため、点検前に詳細な見積もりを確認することが重要ですよ。

具体的な金額を把握することで、安心して点検を受けることができます。

追加作業や診断の費用

車の下回り点検にかかる費用として最後に、追加作業や診断の費用があります。

車の下回り点検中に、追加の作業が必要になる場合があります。

例を挙げると、ブレーキパッドの交換時に、ローターの研磨が必要になった場合などです。これら診断にかかる費用もかかってきます。

こちらも分かりやすく表でまとめてみました。

項目 費用相場(円)
ブレーキシステムの追加診断・調整 5,000 ~ 10,000
サスペンションの追加点検・調整 10,000 ~ 20,000
排気系統の詳細診断・追加点検 5,000 ~ 15,000
ステアリング機構の追加診断 10,000 ~ 20,000
燃料ラインの追加点検・修理 5,000 ~ 15,000
フレーム・シャーシの詳細点検・錆び補修 10,000 ~ 30,000
オイル漏れの詳細診断・修理 10,000 ~ 20,000

高額になるケースもありますので、事前にしっかり料金を確認しておくのがベストです!

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まとめ

車の下回り点検は、繰り返しになりますが、車両の安全性と耐久性を維持するために重要な作業です。

エンジンオイルやフィルターの交換、エキゾーストシステムの点検など、これらのメンテナンスには車の寿命を延ばし、パフォーマンスを向上させる効果があります。

定期的な点検と自己点検を行い、パーツの適切な選択と予算管理を行うことで、費用を抑えながら車両を安全かつ快適に使用することができます。

車検以外に定期点検(乗用車は1年毎、貨物車は6ヶ月毎)が法令で義務付けられているのもそのためです。

大きな故障が起こる前の前兆を発見するためにも、できるだけ定期点検を受けるようにしてください。

車がなければ生活ができないような地方にお住まいの方は、特に車の下回りの点検を怠らないようにしましょう!